老後に必要な資金はいくらなのか、明確にイメージできていますか？実際に計算してみると、予想以上の金額になることもあります。ここでは、老後資金のシミュレーションを行い、生活スタイルに応じた資金計画を考えてみましょう。

平均的な老後生活費はいくら？

総務省の「家計調査」によると、夫婦世帯の平均的な老後の生活費は月額約27万円、単身世帯では約16万円とされています。ただし、これはあくまで平均値であり、持ち家の有無や趣味・旅行などのライフスタイルによって大きく変わります。

夫婦世帯の例：

• 生活費（食費・光熱費・通信費など）：約15万円

• 住居関連費（固定資産税・修繕費など）：約2万円

• 保険・医療費：約2万円

• 娯楽・交際費：約5万円

• その他雑費：約3万円

合計：約27万円/月 → 30年間で約9,720万円

単身世帯の例：

• 生活費：約10万円

• 住居関連費：約1.5万円

• 保険・医療費：約1.5万円

• 娯楽・交際費：約2万円

• その他雑費：約1万円

合計：約16万円/月 → 30年間で約5,760万円

このように、生活費だけでもかなりの金額が必要です。

年金だけで足りる？収入と支出のバランスを確認

では、公的年金だけでこの生活費を賄えるのでしょうか？

厚生労働省のデータによると、夫婦世帯（会社員+専業主婦）の場合、公的年金の受給額は月額約22万円。一方、単身世帯（自営業・フリーランス）の場合、国民年金のみなら月額約6.5万円。

つまり、年金だけでは生活費が不足する可能性が高いのです。ここで、不足分をどのように補うかが重要になってきます。

生活スタイル別の老後資金シミュレーション

生活スタイルによって必要な老後資金は変わります。

1. 質素に暮らす（節約派）

• 生活費を月20万円以下に抑える

• 年金収入でほぼ賄えるため、大きな貯蓄は不要

• 目標貯蓄額：1,500万円程度

2. 旅行や趣味を楽しむ（アクティブ派）

• 旅行・趣味の費用が年間100万円以上

• 年金だけでは足りないため、資産運用が必要

• 目標貯蓄額：3,000〜5,000万円

3. 老後も働く（シニア副業派）

• 週3日程度のパート・フリーランスで月10万円の収入

• 年金＋副収入で生活を維持

• 目標貯蓄額：1,000万円程度

このように、自分のライフプランに合った貯蓄計画を立てることが大切です。

体験談：老後資金を準備した人のリアルな声

Aさん（60代・会社員退職後）

“私は50代後半からiDeCoを始め、60歳までに800万円を確保しました。定年後も週3日働くことで、不足分を補えています。もっと早く準備すればよかったと感じています。”

Bさん（50代・自営業）

“国民年金だけでは不安だったので、40代から積立NISAを活用。少額でも長期投資が功を奏し、現在1,200万円を貯めています。老後も安心です。”

まとめ

老後資金を準備するには、計画的な貯蓄と賢い資産運用が必要です。まずは自分がどれくらい必要なのかシミュレーションしてみることが第一歩です。今日から少しずつでも準備を始めましょう！